不動産営業でポスティングが効果的な理由は?反響率を高めるコツも紹介

不動産業界の営業に従事している場合、ポスティングを行っている、もしくは検討している方は多いのではないでしょうか。インターネット広告が多くの業界でトレンドとなる中、不動産営業ではポスティングが有用です。今回は、不動産営業でポスティングが効果的な理由や反響率を高めるコツを解説します。


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不動産営業でポスティングが効果的な理由

不動産営業でポスティングが効果的なのは、不動産業界特有の4つの理由で反響を得やすいためです。ここでは、多くの不動産会社がポスティングに取り組む理由について、具体的に解説します。

ターゲットとエリアを絞って配布できるため

不動産は、戸建てかマンションか、ファミリー層向けか単身者向けかなど、物件の種類に応じて興味を持つ層が変わるのが特徴です。また、一般的に、物件の所在地近くの居住者の反響率が高くなりやすい傾向にあります。

エリアを柔軟に調節できるポスティングであれば、該当する不動産に関心のあるターゲットが多くいるエリアを狙って重点的に配布できるので効率的です。

インターネットを使わない層にアプローチできるため

不動産取引で重要な相手である高齢者層などには、「インターネットを使わない」「使えない」といったケースが散見されます。このようなインターネットを利用しない層にも効果的にアプローチできるのがポスティングの強みです。

特に戸建の売却は、老人ホームへの入居・相続などを理由とするケースが多くあります。高齢者やそのご家族に見てもらいやすいチラシは、優良物件を他社に先駆けて入手する上で欠かせません。

潜在層にアプローチできるため

取引金額の大きな不動産はお客さま側の検討が長引くことも多く、潜在層へのアプローチが重要です。すでに情報を収集されている方(顕在層)に届きやすいインターネット広告では、潜在層を取りこぼすリスクがあります。

その点、ポスティングでは、お客さまが自分から情報収集に動き出しているかどうかにかかわらず幅広い対象にチラシを配布するので、潜在層の集客が可能です。

街を知る機会になるため

営業担当者が自分でポスティングをすれば、担当エリアの利便性・治安・街並みなどについて詳しくなれるのも大きな魅力です。

金額の大きな不動産売買では、そのエリアに精通した担当者と取引を希望するお客さまが多い傾向にあります。お客さまの信頼を得て取引をスムーズに進める上でも、ポスティングに取り組んでエリアの知識を得ておくことは効果的です。

不動産営業のポスティングで反響率を高めるコツ

不動産営業のポスティングで反響率を高めるには、チラシを配布する範囲やタイミング、方法などにコツがあります。ここでは、特に押さえておきたい4つのコツを紹介します。

物件から半径2km以内に配布する

チラシを配布する範囲を物件から半径2km以内程度にすると、ポスティングの反響率を高めやすくなります。一般的に物件は馴染みのある場所で探すケースが多く、家から近い物件は内覧にも行きやすいためです。

半径2km以内の物件であれば、普段使いしているスーパーやかかりつけの病院などを大幅に変える必要がないので、新生活を具体的にイメージしやすくなります。また、子どもがいる世帯では、転校しなくて済むよう同じ学区内のエリアを希望することが多いのも、半径2km以内の物件の反響率が高い一因です。

日曜日~水曜日に配布する

反響率を高めるには、チラシを配布するタイミングを日曜日から水曜日のいずれかにすることをおすすめします。多くの不動産会社は週末に集客できるよう、木曜日から土曜日の間にチラシを配布するからです。

他社と同じタイミングでポスティングしても、多数のチラシに紛れてお客さまの印象に残らなかったり、内容を確認されないまま捨てられたりするリスクが上がります。確実にチラシを見てもらい集客につなげるためには、あえて配布のタイミングをずらすのが効果的です。

売りたい物件に合わせてターゲットを設定する

売りたい物件のターゲット層を明確化し、最適なエリアを狙ってポスティングしましょう。例えば、新築の戸建てやマンションは若いファミリー層の需要が高い傾向にあります。そこで、若いファミリー層が多い賃貸マンションを中心にチラシを配布すると効果的です。

交通や買い物の利便性が良い物件は単身者の需要が高いので、チラシは単身者向けマンションを中心に配ると良いでしょう。ラグジュアリーさが魅力の物件であれば、富裕層が多く住むエリアへのポスティングに力を入れるのがおすすめです。

同じ家に複数回ポスティングする

取引金額の大きい不動産は即決が難しく、お客さまの検討期間が長期化しやすい商品です。そのため、一度のポスティングで成果が出なくても諦めず、複数回ポスティングすることが反響率を高めることにつながります。

ポスティングを長期間継続していれば、お客さまが売買を決断して動き出すタイミングに合わせてチラシを配布できる可能性が高くなるでしょう。また、何回もチラシを目にしていれば、会社名や担当者名などがお客さまの印象に残ります。複数の不動産会社の中から取引相手として選ばれやすくなるのも利点です。

不動産のポスティング反響率を高めるチラシ作成のコツ

不動産営業でポスティングの反響率を高めるには、チラシのデザインも重要です。ここでは、反響を得やすいチラシにするコツを5つ紹介します。

物件の特長に合わせたデザインを作成する

詳細を読み込まなくても物件の特長が視覚的に伝わるデザインのチラシは、お客さまの関心を集められます。

例えば、都会的で洗練された外観・内装がポイントの物件は、チラシの配色や使用する画像などもモダンでスタイリッシュなものを選びましょう。二世帯での利用を想定した物件なら、祖父母・子ども夫婦・孫が団らんを楽しんでいるイラストなどをあしらうと効果的です。あわせて、単身者向け・ファミリー向けなどターゲット層も明記すると良いでしょう。

営業担当者の顔写真を掲載する

ポスティングするチラシに営業担当者の顔写真を掲載すると、「顔出しできるほど誠実に対応している」という印象を与え安心感を持ってもらえます。不動産は取引金額が大きく、信頼できる相手と売買したいと考えるお客さまが大半なので、チラシで信頼感を得られるのは大きな利点です。

顔が見えることで親近感が湧くので、要望や悩みを教えてもらいやすくなる効果も期待できるでしょう。

生活者の目線で物件の特徴を記載する

チラシに掲載する物件の情報は、実際にそこで生活するお客さまの目線で知りたい内容を盛り込むようにしましょう。不動産会社側がアピールしたい内容だけを盛り込んでも、お客さま目線で有益と感じられなければ検討対象にならないからです。

例えば駅から徒歩5分であることをアピールしたい場合、「雨の日も便利」「帰宅が遅くなっても安心」など具体的なメリットをイメージできるフレーズを載せましょう。

来場特典を明記する

チラシに内覧・査定・アンケート回答などに対する特典を明記すると、お客さまの反響を得やすくなります。特典目当ての来場者などであっても、内覧やアンケート回答を通して物件取引に関心を持つ場合も多いので、説明の機会をつくることが大切です。

特に、「ローンを組めば毎月の支払いが現在の家賃程度でも物件を購入できる」と知らない人も多いので、まずは「自分でも不動産を買える」と認識してもらいましょう。

QRコードを添付する

QRコードを添付するのも、反響率を高めるチラシ作成のコツです。チラシに物件の特徴や具体的なメリットなどをすべて盛り込むのは難しいからです。

物件の詳細な情報や物件の魅力、周辺環境などを掲載したサイトにリンクするQRコードをチラシに記載しておけば、サイトに誘導しお客さまの購入意欲を高められます。

また、QRコードを設置し、特典なども用意しておけば、チラシの反響について効果測定が可能です。今後さらに反響率の高いポスティングにしていくためにも、QRコードは積極的に活用しましょう。

まとめ

不動産業界ではチラシを配布するポスティングが営業手法として効果的で、多くの不動産会社が取り組んでいます。反響率を高めるには、ターゲットに合わせてエリアを絞って配布する、チラシのデザインを工夫するなど、コツを押さえることが大切です。QRコードを活用して効果測定も行い、効率的な集客を図りましょう。